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住宅ローン担保評価の基本「最有効使用の判定


「最有効使用の判定」は、不動産の価格決定要因のなかで最も重要な原則です。この原則は、後述の取引事例比較法における適切な取引事例収集等とも深いかかわりがありますので、評価に入る前の基本として、ここで述べることにします。

不動産鑑定評価基準では、「良識と通常の使用能力を持つ人による合理的で合法的な最高最善の使用方法に基づくものである」という定義づけをしていますが、最有効使用を端的にいえば、「この不動産を何に使うのが最高の使用か」ということです。

不動産の価格も需要と供給により決まりますが、需要の面をみると、異なった使用方法を目指す需要が競合するものです。そこには当然のことながら競争が生じます。そして、最も高い価格を提示した者がその不動産を取得することになります。最も高い価格を提示できるのは、最も有効的な使用を前提とした場合でしょう。このことから、不動産の価格は最有効使用の原則によって形成されるといえましょう。

そこで、地域分析を十分に行い、住宅用地として使うのがよいか(その場合、戸建か、アパートか、マンションか、中級住宅か、高級住宅か等々)、商業店舗か(その場合、小売店舗か、事務所か、高層ビルか等々)、それとも工場か(その場合、町工場か、大工場か等々)、ということの判断をしなければなりません。

この場合、それぞれの用途ごとに、求める価格が違っているのが実情です。

したがって、評価する側としては、その不動産が所在する近隣地域の標準的な使用の現状と将来性、その不動産の位置、面積、環境、需給関係、公的規制等を考えて、最有効使用を判定しなければなりません。

担保物件をみて戸建住宅に使うことが最有効使用と判断したら、取引事例の収集は同じような戸建住宅が立ち並ぶ類似地域より求めるようにします。

そうすることにより、的確で、効率的な評価ができます。なぜなら、売買価格も、そのような最有効使用の用途ごとにそれぞれ成立するからです。したがって、担保物件が駅前広場に面する土地で、商業ピル用地にすることが最有効使用と判断したら、近隣裏通りにある小売店舗の取引事例よりも、同一沿線の駅前ピル用地取引事例より評価するのが妥当です。

(次回に続く)

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